子どもは退屈しなければならない!?

  • 2013.04.07 Sunday
  • 22:04


3月30日に福岡市婦人会館でデンマーク在住の銭本隆行氏を招いて、教育文化研究所
主催の「幸福度世界一のデンマークから学ぶ」講演会(第12回)を開催しました。銭本氏
はデンマークの国民高等学校の学院長をしながら、デンマークの人間尊重の思想を日本
社会に向けて発信されている方です。毎秋、私が企画して実施しているデンマーク研修ツ
アーの際には現地での視察の案内もして頂いています。

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  多くの参加者の皆さんが熱心に錢本氏の講演に耳を傾けていました。3月30日

今回は「デンマークの教育について」ということでお話しして頂きました。講演会場には
70名を超える人たちが参加し、2時間半にわたってデンマークについての講演を聴講し、
そして銭本氏との質疑応答を熱心に行いました。参加者の中にはデンマークのことを初
めて知った方もおられて、デンマークの福祉国家としての先進的な諸制度に「同じ人間で
ありながら、どうしてこうも違った社会になるのだろうか」と驚かれていました。

今回の講演で印象に残ったことの中に、デンマークの学校では「子どもは退屈しなければ
ならない」という大方針があるということです。日本の私たちは子どもが退屈しないよう
にすることの方に気を配ることの方が大切なように思いますが、デンマークではそれと正
反対のことを大切にしているのです。

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   講師の錢本氏も話に熱が入り、時間の経過も忘れて講演して下さいました。

なぜでしょうか?「子どもが退屈する」ということの意味は、「自分で何かを考え、自分
で動く」ということです。一人でも友たちとでも、その退屈さを紛らわせるために自分で
考え行動すること、その創造性や自発性を促すことです。

日本では発表会とか運動会などがあり、そのために年中、先生たちも子どもたちも忙しく
していますが、「退屈する時間」を大切にするデンマークでは、そのような親たちや外部
に見せるための催しは一切ありません。デンマークではあくまでも子ども中心、子ども最
優先の教育が行われているのです。

では、デンマークの親たちは自分の子どもの様子などをどのようにして知ることができる
のか?と思ってしまいますが、心配ご無用!参観はいつでも出来ます。特定の日時でしか
参観できないのではなく、いつ行っても良いし、いつでも教師と面談が出来るのです。

このように、子どもたちは大人たちの枠に押し込まれることなく自主性が尊重され伸び伸
びと育ちます。親たちも教師との話し合いの機会をを日常的に行うことができるので、信
頼関係にあります。子どもを育てる車の両輪としての互いの存在を認めあっているのです。

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  会場からも質問が次々と出されて、講演をさらに深めることができました。

デンマークでは教室の定員28名です。それを超えるともう1クラス増設しなければなり
ません。つまり、一人の教師が担当する子どもの数を28名までとしているのです。しか
も低学年クラス及び特別な配慮の必要な子ども(障害児)のいるクラスには保育士が副
担任と配置されていて、一人ひとりの子どもたちの教育に当たっています。

このようなことの出来るのもデンマークの教育費のGDP(国内総生産)対比が世界で最
も多いからです。日本の2倍の教育費が子どもたちの教育ためのに使われれています。
もし、日本がデンマークと同じ水準の教育費を設けるならば、単純に考えるならば教師の
数が倍に出来るということです。教室の定員を今の半分にできます。先生たちは子どもた
ちのことをしっかり把握でき、親たちともしっかりコミュニケーションが出来るようになるの
ではないでしょうか。

不登校やいじめ、体罰など日本の教育の現場で起きている様々な事態は、言い換えれ
ば私たちが未来を担う子どもたちの教育への配慮を疎かにしていることの表れとも言え
るのかも知れません。今回のデンマーク講演会は一人ひとりの子どもたちがその子らし
く成長していくための教育とはどういうものかを考える示唆に富んだ機会となりました。

今年7月14日(日)には次回のデンマーク講演会が開催されます。デンマークから国民
学校(※義務教育10年の中高一貫校)の校長先生を招いて、義務教育を中心としたデン
マークの教育現場の興味深い話をお聴きします。参加者募集の案内はこのブログや教
育文化研究所のHP(http://kyoikubunka.com/)でもご案内しますのでご期待下さい。

【デンマーク研修ツアーのご案内】2013年11月10日(日)〜17日(日)8日間

  nichoubunka.jpg
  
研修ツアー期間中に入学するデンマークの国民高等学校です。錢本氏が学院長を
   務めておられる「日欧文化交流学院」の校舎の様子。

幸福度世界一の国“デンマーク”における福祉・教育・環境への先進的な取り組みを、デ
ンマークを訪問し、視察・交流を行うことで、デンマークの「幸福度」を体感し、理解するツ
アーです。私(教育文化研究所 代表 長阿彌幹生)が事前研修や現地でのアドバイスを
させて頂きます。
福祉を学ぶ :デンマークでの高齢者福祉への取り組みは多くの示唆に富んでいます。
高齢者福祉の三原則が徹底された介護現場を視察してその取り組みを学びます。
教育を知る :デンマークでは子どもの自己決定を尊重した教育が実施されています。
その中で子どもたちはのびのびと明るく成長しています。学校を視察しデンマークの教育
を体感します。
文化を知る :コペンハーゲンやオーデンセなどデンマークの都市を訪問し、その文化や
歴史に触れることで、高い幸福度が実現した背景や考え方を知り、デンマークの立体的な
理解を進めます。
旅行代金(2名1室利用・福岡発着・ツアー講師引率・添乗員付き・朝食付き)
 298,000円 ※※空港税・燃油付加運賃等別途必要
全行程プログラム
1日目:11月10日(日)(_空港出発 ∪田空港経由コペンハーゲン空港着
2日目:11月11日(月).妊鵐沺璽の文化・歴史を知る
              首都コペンハーゲンを視察・見学及び自由散策
3日目:11月12日(火).妊鵐沺璽の文化・暮しに触れる
              コペンハーゲン近郊を視察
              ・他オプショナルツアー選択

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   フレデリクスボー城(コペンハーゲン近郊)の美しい姿 2010.11.15撮影

4日目:11月13日(水
).妊鵐沺璽の福祉・医療を知る
              ○高齢者センターの視察
              ○デンマークの行政機関の視察
              ○日欧文化交流学院での講義
5日目:11月14日(木).妊鵐沺璽の教育・福祉を知る
              ○国民学校(義務教育)の視察
              ○障害者施設等の視察
              ○デンマークの家庭訪問
6日目:11月15日(金).妊鵐沺璽の歴史・生活に触れる
              ・デンマーク在留邦人との交流
              ★夜、コペンハーゲンで記念食事会
7日目:11月16日(土)仝畫亜Ъ由行動 午後:デンマーク出国
8日目:11月17日(日) ★日本帰国 

■お問合せ・お申込みは 西鉄旅行デンマーク研修ツアー係TEL:0942-33-1573

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